2010年4月27日火曜日

学校のこといろいろ

アイスランドの火山の噴火でEUの空の便が大混乱した件ですけど、どうにか回復したようですね。というのも、今年度から主指導をお願いしている先生が、昨日無事にフランスから帰ってきたのでした。
先生の専門は国際政治。以前は国連に勤めてらっしゃったのですが、今は国際連帯税の提言をするワーキンググループの活動でほうぼうを駆けまわっています。今回のフランス行きも、グローバル・タックスに関する最終報告書の準備の会議のためだとか。
つい去年「グローバル・タックスの可能性―持続可能な福祉社会のガヴァナンスをめざして」という本を出版されたので、国際連帯税に興味のある方はご一読を。私は国際政治に決して明るい方ではないのですが、非常に興味深く読みました。

どちらかというと社会学の私とは専門が違うのですが、問題意識に共通点があること、モンドラゴンに興味をお持ちとのことで、去年からの御縁なんですが、とても良くしてもらっています。最近は学部生のゼミにも顔を出させてもらって、一緒に勉強をしていますよ! これがなかなか楽しいです。わかっていると思っていたことをうまく説明できなかったり、学部生の素直な意見にはっとすることもあったり、自分の研究を説明することのむずかしさを知ったりしています。

今はデービット・コーテンの「大転換――帝国から地球共同体へ」という本を読んでいます。まだ一章をさっと読んだくらいなんですが、去年に読んだ「マルチチュード」とはほぼ同じ問題意識でありながら、全く逆のアプローチで面白いです。どちらにせよ、ローカルコミュニティを重視して、連帯や協働をもって地域経済の活性化を計ることが大事だと言うのが今の流れのようです。私は生協運動と言うのは、まさにこの流れに与するものだと思っています。それをうまく理論化するのが将来的な夢なのですけど、修士段階では難しいかもしれませんね。ゆっくり足場を固めながら作って行こうと思います。

2010年4月12日月曜日

大学が始まりました

みぞれのような雨が降っていましたね! 寒いのが大の苦手なので、震えながら学校に行ってきました。今日から本格的に授業の開始です。

ところで、先日友人と話していて、若い世代の人たちと協働(あるいは協同組合)について少し考えたことがあったので、頭の整理を兼ねてここにメモしておきます。

私も含め、友人達はほとんどインターネットに親しんで育った世代なんですが、そんな友人たちと話をしている時にしばしば出る話題が、インターネット上で利用できるコミュニケーションツールの話題だったり、インターネット上での友人関係の話題だったりします。
チャット、スカイプ、メッセンジャー、オンラインゲーム、ミクシィ等のSNS、今流行のtwitter……数えていけば、切りがありません。こちらも流行りのニコニコ動画も、動画にコメントを流すことを通して一種のコミュニケーションを図っていると、私は思っています。
この「ブログ」も、そういったコミュニケーションツールの一つとして使われてますよね。
ちなみに、私はあまりインターネットをコミュニケーションに活用している方ではないですが、同じ趣味の友人とメールのやり取りをしたり、年に一度くらい集まって呑みにいったりはしますよ。顔も知らないネット上での知り合いと呑みに行くと聞くと、母などは渋い顔をしますが。

ところで、どうしてここまでインターネット上でコミュニケーションのためのツールに人気が出るかというと、やっぱり人は「誰かと繋がりたい」という願望を持っているからではないかなと私は思っています。(ご意見や反論はいっぱいあるだろうと思いますが)
その一方で、私たちは「誰かの役に立つ人になりなさい」ではなく「個性的に生きなさい」と教えられて育った世代でもあって、個人優先の価値観を植え付けられてもいます。
協同組合よりも、ボランティアやNPOの方に興味を示す人が多いのは、この点なんじゃないかな。文字通り、自発性や個人性を重視しているんじゃないかと思います。

こういった若い人たちにとっての協働の形と、今"協働"を実際に担っている人たちの協働の形は、きっと全く違う。これは世代間の話だけではなく、同じ協同組合で働いている人たちの間でもそれぞれ少しずつ違いはあると思うんですが。
勿論、どっちがいいとか悪いとかではなく、違う協働の形を持つ人同士がうまく働ける仕組みが出来ないものでしょうか。
そんなことを、学校でのお茶タイムにつらつらと考えたりしていたのでした。

2010年4月2日金曜日

研究会にお邪魔してきました

先日の3月30日、雑司が谷で行われた協同総研主催の『協同労働法とそれが拓く時代』に行ってきました。
私が法制化の話を聞いたのは2月の頭だったのですが、それまでの経緯や話し合いのエピソードなど色々と聞けまして、とても面白かったです。
肝心の法律のお話の方は、門外漢故になかなか難しかったのですが……。法律をやってる友達の苦労がわかったような気がしました。文面をさらに解釈しないといけないのね〜。
質問者の方がおっしゃっていた、「この法案で何が具体的によくなるのか」という言葉が心に残っています。その回答は本当に神のみぞ知ることだとは思いますが、具体的にどういう良い方向に利用していけるのかっていうのを、常に自問して行かないといけませんね。
色々と身になった日でした。